スタジオジブリの本です。
発行人が鈴木敏夫で、帯には宮崎駿の言葉が付されています。
彼らが、これを含め、堀田善衞の一連の本を再刊すべきと考え、アニメ映画で成功した資金を注ぎ込んで実現させたものなのでしょう。ある意味、道楽と言って良いと思いますが、世の中には社会的に役立つ道楽があります。たとえば、18~19世紀あたりの貴族が行った科学の基礎研究は、ビジネスや産業という要素よりも道楽としての側面が強かったのでしょう。それは、後世の社会に貢献するものでした。価値ある道楽につぎ込めるお金を持つことは、1つの望むべき理想の結末ですね。
宮崎め、こんな面白いものを楽しんでいたのか…… §
と言うわけで、読んでみましたが面白いですね。
ちょっと内容が古い感じがしないではありませんが、かなり面白いと思いました。惜しむらくは、途中で要旨がおおむね飲み込めてしまい、最後の僅かな部分が長期間放置されてしまったことでしょうか。
お金と時間があれば、読んでみて良いと思います。